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昨日の小野節子さんの本ではいろんな方々が実名で出ていましたので、その中でも西水美恵子さんという、元世銀副総裁(日本人女性として初で、多分財務官僚ではない人でも初のようなきがします)が書いた本、「貧困に立ち向かう仕事」であります。
えー、この本はまさしく「開発系」の王道をいく内容です。開発系でいっぱしの成功を収めた人が書く本というのはどうしてここまでトーンが似ているのでしょうか・・・?読み物、としては断然下の小野節子さんのほうが面白かったですね。開発に対する情熱を描こうとされているのはわかるのですが、描き方があまりにドライなため、テキスト的な印象がどうしてもぬぐえませんでした。きっと私なんかと違って非常に真面目な方なのでしょうね。 彼女の作品には他の、世銀で働く若手の日本人女性職員のショートエッセイが載っておりました。この方々も、西水さんもそうですが、やはり経歴は非常にImpressiveですね。きちっと専門をもってやっておられます。翻って私は、となると多分死ぬまで専門などもてないと思いますね。好奇心が強すぎてひとつの狭まった分野に何年間も注力はできないように思います。 ちなみにこの作品では世銀の仕事のみを扱っています。・・・内部政治事情に関する言及はゼロ。まぁ最後まで世銀で王道をいっていたような人に思えますし、内部事情なんて別に話す必要もないのでしょうな。 ただ気になったのが、”私の局では現地の貧困事情をじかに体験してもらうために、部下には数週間くらい自分で現地の村に生活することを勧めています。やはり現地の目で物事を見れるようになるためです”とかなんとかいう内容の文なのですが、これってひっくり返せば世銀では数週間以上の”現地視察”はありません、といっていることなので、世銀は基本的にはDC発、現地急降下型、というべき経営スタイルであるということもこの本からは匂ってきました。 二冊目はずばり、「国際公務員になるには」であります。本屋でぱらぱらとみてたら僕の元上司(非常にかわいがってくださった、ウォッカでもなんでも無尽蔵に飲み続けられる北欧人)が紹介されていたので面白そうだったので買いました。この元上司は今でも交流がありますが、この人が国連で私が見てきたどの職員よりも非政治的な人で私の将来の見本であります。彼のように政治に巻き込まれずにすることをしていければ、と常に思っています。 この本自体は競争試験とかJPOの歴代の統計情報があってそれが目新しかった以外は特にこれ、というものはありませんでした。 この2冊を比べて思うのは、やはり世銀の圧倒的な”存在感”でしょうかね。世銀からは非常に”とがっている”という印象を常に受けます。正直すこし排他的なエッジのききかた、が顕在しているように思います。翻って国連機関ではそのような刺すようなとがった感覚はなく、どちらかというとやんわりしている職員、そして仕事である、といえる気がします。 ・・・と、非常に抽象的な言い方でしたが、一長一短でしょうね。しかし両者はなかなかやはり対照的ですね。その比較自体を興味深く思います。
by takaakinet
| 2005-09-30 00:34
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